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私たちもキーパーソン

過去の自分が反面教師。主体的に生きる人々で溢れる社会を実現したい

本田 律さん

会社員/高校生の娘を持つ父親

小手先の就職支援ではないキャリア教育の必要性を感じていた

僕がキャリア教育の必要性を感じたきっかけは2つあります。
一つは自社の採用面接で会う大学生たちです。
企業内で長く採用担当をしていたので、数多くの大学生と面接をしてきました。しかし、多くの学生が自分のことを自分の言葉で話すことができない、自分のやりたいこと、大切にしていることと就きたい仕事を結び付けて考え、語ることができないのです。

大学3年生になってから就職のために小手先のキャリアを考え始めるのではなく、もっとずっと早い時期から、自分の人生を主体的に生きていくための本質的なキャリアを考える機会の必要性を感じていました。

もう一つは高校生の娘です。
当時、高校1年生だった娘は、文系・理系の選択ができずに悩んでいました。そこで、「将来何かしたいものはあるか」と聞いてみたところ、将来したいものどころか、好きなもの、興味のあるものも無いと…。これはショックでした。娘には何か夢中になるものを見つけてもらいたいと思い、様々な習い事をさせてきました。ピアノ、テニス、習字、などなど。しかし、本人が心から楽しい、やりたいと思っていたことは何一つなく、結局親が自己満足でやらせていただけだったのです。

面接で会う大学生のことを憂いていましたが、何のことはない、わが娘も同じだったのです。このまま自分のやりたいことや好きなものことを見つけられず、なんとなく大学生になり、なんとなく就職活動を始めたら、間違いなく僕が会ってきた多くの大学生のようになる。僕が会ってきた大学生も、わが娘も、決して特別ではなく、こういう子どもたちはおそらく世の中に数多く存在するだろう。

「子どもたちが自分の人生を主体的に考え、生きることができるように何かしなければ」そんな思いを新たにしました。

CDAの資格を取得。キーパーソンに出会う

しかし、当時、自分にはキャリア教育についての知識がまったく無かったので、まずはCDA(Career Development Adviser)の資格勉強を始めました。
勉強の末、資格は取得できたもののそれをどう活かせばよいのか分かりませんでした。

体中に電流が走った当時を再現する本田さん

資格を活かす道を探るために、とにかく多くの方に会って話を聞き、勉強会やセミナーに参加していました。そんな中、参加したCDAグループの勉強会で講演されたのが、キーパーソンの代表、朝山さんだったのです。

「わくわくエンジンを見つけることが重要」という朝山さんの話を聞いて、自分が言語化できずモヤモヤと思っていたものがクリアになりました。体中に電流が走るような衝撃を受け、「これだ!」と。
その場で会員になることを決めました。

充実の研修とマニュアルで初めての学校現場への不安が解消された

会員になった当初は、自分が学校で生徒の前に立って先生のようなことをしてもいいのか、できるのかが不安でした。
しかし、学校実施現場に参加する前に養成講座を受けることができ、マニュアルもしっかりしていたので、不安がだいぶ解消されました。
初回の学校実施こそ緊張しましたが、2回、3回と回数を重ねるうちに、子どもたちとリラックスしながらコミュニケーションをとれるようになりました。

外部の大人が学校現場に入る重要性を感じた

ある中学校にコミュニケーションゲームを実施しにいった時のことです。僕が担当するクラスの担任の先生にこう言われました。
「うちのクラスは生徒同士の関わりが希薄。お互いに一度も話したことが無いという生徒も結構いるような状況です。」
実際に教室に入ってみると、たしかに生徒同士に距離があるように感じました。
正直、このクラスを盛り上げるのは大変そうだなと。

学校でプログラム実施中

しかし、コミュニケーションゲームがその雰囲気を変えました。
コミュニケーションゲームでは、私たち大人が子どもたちのお父さんお母さん役になり、子どもたちが自分たちの好きな設定で家族を演じるという場面があります。仲良くなるきっかけをつくるために「お互いにあだなをつけてみない?」と提案してみました。

すると、僕のことを「リチャード父さん」と、生徒同士でも「ステファニー」とか「トーマス」というニックネームをつけて呼び合い始めたのです。
それをきっかけに、今まで距離があった生徒たちが打ち解け合い、互いの良いところを発見できるようになっていきました。

僕たちのような外部の大人が学校現場に入ることで、子どもたちが自分の良いところ、友達のよいところを発見し、自信を持つという経験が、主体的な人生を考える第一歩になるのだと思いました。

“AKP21”始動

キーパーソン21の会員ができることは、学校現場に行って子どもたちと直接関わることだけではありません。キーパーソンの組織力を高めることができれば、より多くの子どもたちに支援の機会を提供することができます。
そこで、昨年2015年に、キーパーソンが抱える組織の課題を会員自らが解決していく活動を立ち上げました。

名づけて“AKP21”。
名前の由来は「朝山代表の困ったを解決しよう21」です。笑

まず初めに、会員の共感度を高め、より積極的に活動してもらうための施策に取り掛かりました。例えば、情報がもっと欲しいという会員の要望に応えるべく、「WAKUの内弁当」という名の会報誌を発行することになりました。
こうして「学校現場に行く or 寄付をする」という選択肢に加え、様々なスキルやネットワークを持った会員の方が活躍できる新たな試みが始動したのです。

大学生会員とAKP21

現在では、主に3つのチームに分かれて活動をしています。

  • ・ファンドレイジングチーム
  • ・会員共感度向上プロジェクトチーム
  • ・イベント運営チーム

これだけではなく、今後も課題と人的リソースに応じて、どんどん新たなプロジェクトを立ち上げていこうと思っています。
これからどんな人々と出会い、どんなことが起きていくのかを考えると、わくわくが止まりません。

人生をかけて実現したいことが必ずしも本業でなくてもいいことに気づいた

キーパーソンに出会い活動を続けていく中で、「キーパーソンの社会的ミッションを共に実現したい」と本気で思うようになりました。
一方で、本業は自分や家族が生活していくために欠かすことができない大切な仕事。

「現実的に考えると、この思いを仕事にすることはできない…」
この溢れ出す情熱をどこに持っていけばいいのか分からなくなり、悩みました。

しかし、幸運なことにAKP21の活動を通して、本業とは別のところで思いを実現する場所を得ることができたのです。

「人生をかけて実現したいことがあるけれど、現実的にはできない。」
そんな思いがあっても諦める必要はないのです。

主体的に生きる人々で溢れる社会を実現したい

子どもたちがそれぞれのわくわくエンジンを発見して、いきいきとした大人になっていけるようサポートをし続けたいと思っています。
ただ、子ども対象のプログラム実施だけでなく、親への働きかけが必要だと感じています。親が子どもの自主性を押さえつけてしまっているケースがよくあるからです。

子どもが自分なりに考えて人と違う道を選ぼうとしても、「それはあなたの将来のために良くない。」と頭ごなしに否定してしまう。それはみなと同じレールから外れることを恐れているからです。

昔の僕もそうでした。
内向的な娘に「一人で家にいるのはよくない。友達と遊べ、外へ行け。」と促したり、高校を選ぶ時も「あれはダメ、これはダメ」と選択肢を狭めてしまう。娘の思いや個性をちっとも尊重せず、他の選択肢を選びようがない状況を作り出してしまっていたのだと思うのです。

子どもが主体的に考えたことを認め、尊重してあげられる親であること。
過去の自分という反面教師から、その大切さを学びました。

まずは、社会人がそれぞれの人生で培ってきた力を発揮できる組織環境をキーパーソンの中に創る。そして、その仲間と共に、「主体的に生きる人々で溢れる社会を実現する
それが僕の夢です。

キーパーソン21への参加を考えている方にメッセージ

もし、あなたがやりたいこととキーパーソンのビジョンが一致するのであれば、気軽にご連絡ください。
第二の名刺を持って一緒に活動できることを楽しみにしています。

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