2015年度は東京都の事業として「都立高校生の社会的・職業的自立支援教育プログラム事業」を
受託しました。都立町田高校定時制プロジェクトでは、年間を通したキャリア教育授業として
実施することになりました。
都立町田高校定時制とのご縁は、2014年に実施した大学生への講演プログラムがきっかけでした。
先生方がキーパーソン21のキャリア教育プログラムに共感くださり、
2015年度は1年間じっくりと時間をかけながら、生徒たちの「社会的・職業的自立支援」という
視点でキャリア教育プログラムの実施に取り組ませていただくことになりました。
中学時代やそれ以前に不登校やいじめを経験している子、家族や友達に認められない
思いを持ち、自分に自信がない子、経済的に恵まれない子、
自己肯定感が極端に低い子、引きこもり気味の子、留年している子、
様々な環境に育つ生徒たちがこれから1年間、同じクラスの仲間同士を認め合い、
少しずつ自分らしい成長をしていってほしいと思っています。
第1回実施:4月24日(金)1年生4クラス82名
実施プログラム:「コミュニケーションゲーム」
定時制高校に入学した生徒たちの中には、GW明けに学校へ来なくなる子も少なくないそうです。
そして、連鎖反応的に他の生徒に影響して夏休み明けに中退してしまう生徒が出てしまうとのこと。
でも、1年生のこれらの壁を乗り越えると、進級後の中退者数はぐんと減る傾向にあると伺いました。
そこで、先生方とご相談しながら、入学直後の仲間同士や先生との人間関係をつくるプロセスの中で、
「自分の言葉で他者と話す経験」「人から認められる経験」をする「コミュニケーションゲーム」を
導入いただくことが決まりました。当日は2時限ずつにわけてのプログラム実施となりましたが、
延19名の社会人会員が「コミュニケーションゲーム」の大人役として参加しました。
*コミュニケーションゲームのご紹介はこちらから
http://www.keyperson21.org/activity/program/communication-game
・参加した生徒たちの感想(抜粋)
「最初はだるかったけど、大人の人たちが良い人ばっかで楽しかったし、新しい友達できた♡」
「自分の将来の夢に役に立つかなって思った。大人の人としゃべる時は目を見て話すことにした。」
「自分が困っている時だけでなく、他の人が困っている時に親切に対応したい。」
「今日良いと言われたところとかをもっと伸ばしていきたいと思います。」
「相手の立場になり考えていこうと思いました。」
「相手を思うことができて良かったから、人のことも思い行動できるような人になりたい。」
・先生方の感想(抜粋)
「中学校にほとんど通っていない生徒も学校に出てきて一生懸命参加していた。」
「通常の45分授業さえ集中することが難しいのに、2コマ続く授業に集中できてよかった。」
「人間関係ができていない4月のタイミングに実施する効果を感じた。」
・参加した社会人の感想(抜粋)
「生徒たちの変化を実感できました。」
「最初は何も話さなかった生徒が声を出すようになった。」
「はじめはバカにするような笑いをしていた子も最後は一生懸命話していた。」
「ゲームの関門を進むごとにクラス全体で良い雰囲気になっていくのがわかった。」