定時制高校との付き合いは、都立県立関わらずこれで10年以上になる。
生徒たちみんな、それぞれにいろいろなものを抱えている。
兄弟家族が多くて家では勉強する場所がなかったり、
親が病気で働けなかったり、
一人親だったり、
食事は自分でつくらなくてはならない子ども時代を送っていたり、
甘えたかった時期にしっかりしなくてはならなかったり、
みんなが当たり前のことを我慢していたり、
言葉がうまく使えなかったり、
いろいろなことが原因となって、
勉強の機会や友達とうまくコミュニケーションをとるきっかけを失って
いじめにあったり、不登校になったりすることも少なくない。
「どうせ俺なんて」とあきらめてしまい、投げやりになることもある。
だから定時制高校の先生方は必死だ。
学校を中退してしまったら、彼ら彼女らの行き場はなかなか見つからなくなるから。
やめさせてはいけないと、生徒の意欲を引出し自立に向かわせようと一所懸命。
そのお姿にはいつも教師っていい仕事だなって感動する。
それでも、根気が続かず、学校から足が遠のく子もいる。
やめたら、どこへ行ってしまうのか。
幸せの見つかる行き場は簡単には見つからない。
私たちキーパーソン21のメンバーはみんな、「おせっかいかなあ」とは思っても、
彼ら彼女らの今を支えて、未来につながるように何度も何度も足を運ぶ。
仕事を終えて学校へ向かう。
先生たちとタグを組んで進めるから、効果も倍増となる。
私たちはあきらめない。
先日も、東京都立の定時制高校の2年生75名に、
大学生&若手のメンバー4名が、自分の子ども時代から今に至るまでの
本当は隠したいかもしれない辛かった過去のこともさらけだして、語ってくれた。
大学生たちだってみんなそれぞれにいろいろな問題を抱えていて、
それでも頑張っていることが、ナマでライブで生徒たちに伝わっていく。
不登校とか、いじめとか、大切な人との死別とか、
そんな悲しかったりネガティブな言葉が出てきたときには、
場はシーンと張り詰める。
斜に構えていた生徒たちもシーンとなって聞いている。
普通に立派な大学生に見える彼らだって、結構重い経験してたんだな。
しんどいのは自分だけじゃないんだって、ちょっと頑張ってみようかなって、
ちゃんと届いていたと思う。
(いくみん:「不安なのは自分だけじゃないよ」って。)
(「なんでもいいから一所懸命にやってみる」って。クマさん)
(「一歩踏み出したら、変わったよ」って。たっしー)
学生たち、この日のために、寝ずに内容を考えたり話す練習して準備してきた。
多くの会員に支えてもらいながら。
私だって話してくれた学生たち、クマさん、いくみん、たっしー、Mr.Xの人生を
一緒に生きてきた気がして、我が子のように可愛く愛おしくなったくらいだから、
生徒の心にも響いていたはず。
実は、Mr.Xとは、大学生たちに混じって登場してくれた学年の先生。
お茶目で楽しい生徒への深〜い愛情のサプライズプレゼントでした。
すごいね先生って。素敵な仕事。
最後になっちゃっいましたが、このプログラムを支えて下さったたくさんの会員、
東京都の皆々様、先生方、本当にありがとうございます。
市原さやか&下川原彩&阪井さん&堤さん、陰で支えてくれたスタッフたち、
ホントにありがとうです。
市原さんが学生の話しをビデオに撮る姿は、親が子どもの運動会の撮影を
する時のような温かさと思いが伝わってきて一人で感激してました。
すべてに感謝、何度も言うけどほんとにありがとう。
と言っても、まだまだプログラムは”つづく”です。
(終了後、先生とみんなで振り返り。翌日のプログラムの作戦タイムです。)