公益財団法人日本進路指導協会で毎年開催されているキャリア教育研修講座全8回のうちの1回を今年も担当させていただきました。
私以外の講師の皆様は全員、学校の先生や文部科学省や経済産業省、研究者の方々。
そんなスゴそうな皆様に混じってNPOを立ち上げた一人の母親の視点で研修を毎年担当させていただいています。
だからこそ、テーマは、自分を活かしていきいきと生きていってほしいと願う「自分らしい未来を見つけるキャリア教育」。
受講者は先生方と思いきや、今回はほとんどが一般の方。
混沌とする未来に自分の価値観を持ちにくい時代だからなのか、
キャリア教育に取り組んだり、必要を感じる人がとても増えてきているのかもしれません。
そう、キャリア教育とは、実は子どもだけでなく、青年にも大人にも、さらにはシニア世代にも
人生が進むにあたり遭遇する様々な課題に対し「自分の価値観」を持って判断していく力をつける教育なのだと思います。
前半は、キーパーソン21が実践しているキャリア教育をお話し、私たちが大切にしている「わくわくエンジン®」を発見した子どもがどのように変容するのかをお伝えし、
後半は、二人一組になってお互いの生きてきた人生をお話しいただき、それを発表するというワークをしました。
「自分価値」を知るためには、コミュニケーションの中で発見していくのがとても有効なのです。
このワークは、すべての世代にとって次なような効果があります。
1. 話しをする側
・自分の人生を振り返り整理することができる
・今の自分をつくっているこれまで無意識だった出来事の影響に気づける
・人生においての大切にしていることに気づける
・自分の価値観に気づける
・自分を認めてもらうことで安心する
2. 聞く側
・いろいろな考えや価値観に気づける
・共感力が身につく
・相手の立場に立つ力がつく
・相手の話しの聞き本質を見つめる力がつく
・人を認める力がつく
○十年の人生をを数十分で語ることはできませんが、
「自分の過去や未来が整理されて、気持ちがすっきりしました!」
「相手の話しを聞く姿勢が大切ですね。教育現場でも活かせそう。」
「久しぶりに人と話した。人とあまり話さない仕事をしているので、新鮮だった。」
などと大人たちからの声をいただきました。
私たちが行っているキャリア教育で育まれる力は、子どもたちへの効果はもちろんですが、
実は大人こそが身につけて、社会をイキイキと自分らしく生きていくためのものとも思うのです。
この研修講座の詳細は以下の通り
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平成27年度「キャリア教育研修講座」
■講座開催日 9月26日土曜日13:30〜16:30
■主催 公益財団法人日本進路指導協会
■後援 文部科学省、産業教育振興中央会、日本キャリア教育学会、全国中学校進路指導連絡協議会、全国高等学校進路指導協協議会
■目 的
今日、社会経済、産業的環境の国際化、グローバリゼーションが進行しています。このような変化がふ、子どもたち自らの将来のとらえ方にも大きな影響をもたらしています。また、学校から職業へのす移行過程に問題を抱える若者が増え、社会問題となっている状況です。このような中で、一人一人が「生きること」や「働くこと」に価値を見いだし、主体的に自己の進路を選択・決定できる能力を高め、勤労観・職業観を形成し、職業人として自立していくことができるようにするキャリア教育の推進が急務となっています。
当協会は、この現状を察し、キャリア教育のさらなる充実を図るため、文部科学省、経済産業省、厚生労働省の協力受け、キャリア教育の取り組みの方法や進め方についての研修会を開催いたします。