10月と12月の2回にわたり、川崎市立平中学校の1・2年生へキャリア教育授業を
実施しました。平中学校では、職場体験等のキャリア教育学習の事前授業として、
キーパーソン21のプログラムを体系的に取り入れていただいています。
キーパーソン21は、2012年から毎年、平中学校の1年生と2年生に
2つのプログラムを提供しています。
生徒たちは、1年生の秋に、自分のわくわくすることが世の中の多様な仕事に
つながっていることに気づく「すきなものビンゴ&お仕事マップ」を経験し、
自分の未来や仕事のイメージが広がっていくことに気づいていきます。
そして、2年生の2学期には、伝える・聞く・表現するをメインテーマに、
自己肯定感を高め、意欲を育む「コミュニケーションゲーム」に挑戦します。
report:1「すきなものビンゴ&お仕事マップ」
生徒たちに、例えばいきなり「将来やってみたいことを考えて」といっても
子どもたちは受け身となり、思考も硬直してしまう場合が多いと思います。
でも、ゲーム形式で自分の頭の中を柔軟にしながら、
自分の考えを自由に表現していいんだよというシチュエーションの中で、
『すきなもの=わくわくすること』という思考の転換ができると、
自分の将来を考えることも前のめりに楽しくなっていきます。
今回出会った1年生も、最初はイメージを広げて言語化することに
苦労してる様子でしたが、「1つのすきなもの」から100を超えるお仕事が
見つかっていくプロセスを経験したり、「今日すきなことが明日変わってもいいんだよ」
の理由を知ったり、といった経験(自分の想像を超える経験)を楽しみながら、
将来について主体的にイメージすることができたのではと思います。
report:2「コミュニケーションゲーム」
チームごとに3つのコミュニケーション関門に取り組みます。
普段あまりしゃべらない子も、いつも元気いっぱいの子も、ちょっとクールな
態度をしがちな子も、一人ひとりの生徒がその子なりに、自分の内側の声や考えを
外に向かって表現しようと変容していく姿が印象的でした。
各グループに入る社会人ナビゲーターの熱意が伝わるにつれ、
子どもたちの本気度もますますヒートアップ。
大人が子どもたちの言葉をひろい、「それいいね!」と認めて褒めることを
繰り返していくと、具体的な言葉で大人から認めてもらった生徒たちは、
キラキラした目の輝きと、生き生きした表情をするようになり、
コミュニケーションに大切な態度や言葉を自然に経験していきます。
初めて出会う大人たちに緊張しながらも、クラスメイトと一緒に
”自分の殻をやぶる感覚”を楽しんでいた生徒たちの姿、とても感動的でした。
「今年も来てくれてありがとう!」
「また会えてうれしい!」
「○○さーん、元気だった?」
昨年に続いて実施に参加した大人たちを見つけて、
生徒たちが声をかけてくれる場面もありました。
プログラムに参加する社会人やスタッフも、昨年より少し成長した生徒の
皆さんの姿に接することができて、地域のNPOが地域の学校をサポートする
醍醐味や喜びを感じて嬉しく思いました。
「主役は子ども、きっかけは大人」を大切に、子どもたち一人ひとりの
成長をサポートする活動を続けていきたいと思います。
また、来年もお会いしましょう!